Arxcs Magazine vol.005「自分がサッカー選手である価値」

【名前】柴田徹
【経歴】湘南ベルマーレユース→早稲田大学ア式蹴球部
【部内での役割】主将

大学でサッカーをする決断

ー早稲田大学ア式蹴球部へ入部した経緯を教えてください。

僕は、もともと大学に行くつもりはなくて、高卒でプロサッカー選手を目指していました。

ただ、トップ昇格できないと言い渡されてから、高校3年の5月ごろから大学を探すようになりました。

行くなら強い大学に行きたいと考えて、早稲田に加えて、いくつか練習参加へ行きました。

その中で、早稲田が一番フィットするなと感じたので、入部することを決断しましたね。

ー早稲田に決めた理由は何でしたか?

早稲田はよく「学生主体」と言われているんですけど、まさにそうで、自分たちで練習メニューを考えたり、個々の色がしっかり出ていて、学生一人一人がサッカーに向き合いやすい環境だなと感じました。

また、監督自身がそういった文化を作ってくれていて、学生の考えを優先してくれますし、戦術や練習メニューから社会貢献活動まで、全て学生が主体でやるようにサポートしてくれています。

だから自分たちにとっては、活動しやすい環境にさせてもらっていますね。

ア式蹴球部について

ー大学3年間を振り返ってみて、得てきたものはありますか?

学年リーダーを1年生頃からやってきて、学年をまとめる立場になることで、自分自身のことだけを考えるのではなく、チームのことも人一倍考えて活動してきました。

その分悩んできたこともありましたが、今思うと楽しかったなと感じています。

リーダーとしてどうあるべきか、自分が何をするべきか、ア式の中でどう立ち回るのかを3年間考えてきたので、とても充実していたんじゃないかなと思います。

ーリーダーの楽しさはどういう時に感じますか?

学年ミーティングはよくするんですけど、普段発言しないメンバーが発言するようになったり、学年の変化を誰よりも感じられるところがリーダーのやりがいですし、良さかなと思います。

最初はほとんど発言しない状況だったんですけど、少人数のグループにしてみたり、名指しで聞いてみたり、運営メンバーを増やしてみたりと、自分なりに工夫してやってきました。

学年が上がるにつれて、成長できている実感を感じています。

ー今シーズンのア式の状態はどうですか?

これまでのア式の4回生は、サッカーだけじゃなくて色々なことに関心を持ってサッカーをするイメージなんですけど、自分たちの代は、まずはサッカーの結果と考えていて、結果に対する執着や基準は高いと思います。

またビジョンとしては、「日本をリードする存在になる」ことを掲げていて、広い視野を持って、サッカーだけではなく、部員それぞれが色々な立場でビジョンに向かって活動しています。

ただ、このビジョンは4年間で完結するものでもなくて、将来的にそういう存在になるために、大学4年間、今年1年間を個々がどう向き合うかを問い続けていますね。

僕のビジョンの捉え方としては、特に強制するものではないと捉えていて、日々の取り組みが組織の日本一やビジョンにつながっているかだと思っています。

自分なりの解釈をして、どう日本をリードしていくのか、そこに対しての姿勢を感じる事ができれば、全然十分だと考えています。

ただ、日々の練習や活動で感じない部員には、追求し続ける必要があります。

ー大学スポーツやア式の良さをどう考えていますか?

高校の頃は、ユースだったこともあり環境が整っていました。

そんな中で、サッカーをする上で当たり前だと思っていたことが、大学に入って当たり前じゃないことに気づく事ができました。

公式戦の運営は学連の学生が中心ですし、ピッチ外の部分に目を向けると、ここまで全部学生でできること、準備してくれていることに感謝しています。

大学スポーツは、学生自身でスポーツへの向き合い方を考えることができますし、結果だけじゃない魅力がめちゃくちゃあると思います。

スポーツはするだけじゃないですし、見る人、支える人がいて、自分たちが輝く事ができることに気づく事ができるのも、大学スポーツならではだと思います。

今後のキャリアについて

ー柴田くんは、卒業後のキャリアをどのように考えていますか?

プロ一本で考えています。単純にプロサッカー選手になりたいので。

ただ、大学サッカーを経験したからこそ、ピッチ上以外の人々や、観に来てくださるファン・サポーターの方々に対して、何を見せられるのかが問われてくると思います。

プロサッカー選手はより結果が求められますし、その分今以上にプレッシャーは感じると思います。

ただ、サッカー選手という職業は、人々を熱くさせる存在だと思っていて、ワンプレーで観客を熱くさせる事ができるのは、プレーヤーだけだと思います。

だからこそ、自分のプレーを通して、サッカーの魅力や元気を与えたいです。

1人でも、自分のプレーを見て何かを感じてもらえるなら、自分がサッカー選手である価値になるんじゃないかなと思います。

僕はシンプルに本当にサッカーが好きなんですよね。

ー最後になりますが、大学スポーツの学生たちに伝えたいことはありますか?

自由だということは伝えたいですね。

大学というある種守られた環境の中で、自分のやりたいことにチャレンジできる環境が、大学サッカーにはあると思っていて、サッカー以外でも挑戦している学生がア式に入るので、人としてどう成長させれるかを試せる場かなと思います。

だからこそ、サッカーでのチャレンジはもちろんですし、スポーツを通して自分の幅を広げることに挑戦して欲しいと思います。

ー本日はありがとうございました。

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