【名前】下澤悠太 【経歴】ブラウブリッツ秋田/テゲバジャーロ宮崎 【活動】パートナーシップ
学生時代について
ーサッカーを始めたキッカケを教えてください
最初は遊びでしていたのですが、3つ上の兄がサッカークラブに入ったことがキッカケで、僕も本格的にサッカーを始めました。
当時は結構人見知りで、新しい環境に入るのが苦手だったので、最初は正直嫌々通っていた覚えがあります。
兄がサッカーをしていなければ、僕が自分から「やりたい」とは言わなかったと思うので、兄の影響は大きいですね。
ーサッカー選手を目指したのはいつ頃からでしたか?
小学生の頃に家族で川崎フロンターレの試合を観に行って、父親から「中村憲剛選手がとても上手だよ」と聞いてから名前を覚え、そこで会場の雰囲気やサッカーの素晴らしさを肌で感じた経験が、いつか自分もこういう場に立ちたいと思うキッカケとなりました。
ーどのようなことを意識して取り組んでいましたか?
小学生の頃から、人よりも“量”をこなすことをずっと意識していました。チームから「10回やって」と言われれば、僕は11回、12回のように、自分の中で練習量は誰よりも圧倒的でいようと思っていました。
ただ、しっかり“質”にもこだわり、量もやって質も担保されていれば、間違いなく成長できると感じていたので、日々試行錯誤しながら取り組んでいました。
プレーの反省も、自分の視点だけよりは、様々な視点から多角的にアプローチした方が改善もしやすいですし、より成長できると考えていたので、サッカーの知識だけではなく、例えば栄養面であったり、ビジネスの情報をインプットしたりしていましたね。
プロサッカー界について
ーサッカー選手の魅力を教えてください
一言で表すと、「良くも悪くも人の心を大きく動かすことができること」だと思います。
自分のプレーが良ければ、子どもが夢を持つキッカケになるかもしれませんし、一方で自分の些細な言動で人の夢を壊してしまったり、迷惑をかけてしまったりもするので、“良くも悪くも”ですね。
また、「今しか持てない夢なのかな」とも思います。
例えば、僕が現役を引退した後で、会社に就職することは可能だと思うのですが、今、社会に出て仕事をされている方が、これから“プロサッカー選手になる”という夢はなかなか叶えづらい夢なのかなと感じます。
なので、“今”しかできないプロサッカー選手という仕事は、価値のあることだと思いますね。
ープロサッカー選手になって最も苦労したことを教えてください
色々あるのですが、自分の強みや特徴が、チームのコンセプトの中で発揮しにくい状況に陥った時に、どう対処するかが大変でした。
その中で自分の強みをどう活かすか、ということはもちろん考えるのですが、根本的に自分の強みがチームにマッチしにくい状況の時の乗り越え方がなかなか難しかったです。
そこで僕が辿り着いたのは、その環境で試合に出ることだけが自分の目的なのではなく、サッカー人生を長期的に見た時に、「学べることはしっかり学び、未来に活かしていく」という考え方になりました。
ーサッカー界に入って驚いたことはありますか?
上のカテゴリーでプレーしているJ1の選手、現日本代表選手、元日本代表選手に共通して言えることは、皆さん本当に「やるべきことを質高くずっとやっている」という印象があります。
例えば、早い時間に練習場に来て準備をコツコツやっていることもそうですし、オフシーズンとかでも、目的をしっかり持ってジムなどでトレーニングしていました。
やはり結果を出している選手は表に見せなくても、上にいる理由が明らかにありますね。
これからについて
ー今後のキャリアについて教えてください
昔は目標の到達点を決めていたのですが、最近は「誰よりも上手くなりたい」という気持ちをずっと持ち続けて、そのためにとにかくトレーニングをして、結果を出して、「行けるところまで行く」ことが自分には合っている気がしています。
なので今はJ3でプレーしていますが、今後はJ1なのか、日本代表なのか、海外なのかは分かりませんが、とにかく「誰よりも上手くなりたい」という気持ちを持ってプレーしていきたいと思っています。
ーセカンドキャリアでのビジョンはありますか?
この先何をやっていくかは正直まだ分からないのですが、自分の中で大切にしていきたい軸が、”結果は不平等でも可能性は平等な社会の実現”というのが、最終的に自分が成し遂げたいことです。
ここの軸に沿ったものであれば何でも良くて、例えば、サッカー選手を目指す子どもたちや学生であれば、出会う指導者や環境によって未来の可能性が変わることも少なくない気がしていて、なので情報格差を出来るだけ少なくして、頑張ったら頑張った分だけ報われる世界を創ることに興味がありますね。
ー最後にアスリート、体育会学生にメッセージをお願い致します
僕も含めてなのですが、多くの学生やアスリートたちが過去を振り返った時に、「もっと〇〇しておけば良かった」「もっと〇〇の取り組みをしておけば良かった」と、反省や後悔をしている方々は多いと思っています。
なので数年後、数十年後の自分を想像して、「今やっておかないと後悔しそうなこと」に積極的に取り組んだり、先輩たちに「今のうちにやっておいた方が良いことありますか?」と聞いてみて、参考にすることも大事だと思います。
”今しかできないこと”もあると思うのですが、それと同時に、”今のうちにやっておいた方が絶対に良い”ということもあると思うので、その辺りを自分で整理して取り組んでいくことが大事だと思いますね。
ー本日はありがとうございました。