Vol.067「分岐点と決断」

【名前】大野 広翔
【経歴】筑波大学

初めまして。ここで少し過去の自分と今の状況を書きたいと思います。長くなるので洗濯しながらでも読んで下さい。

僕は中学三年の頃、両膝の半月板を損傷し手術を受けました。この出来事が良くも悪くも人生の分岐点だったと思います。そんな経験もあって、当時の自分はスポーツトレーナーになりたいと思うようになりました。そのために、筑波大学の体育専門学群に行こうと決めました。

高校生になり、高校の部活がスタートします。しかし、僕はまだリハビリでスタートを切ることができませんでした。最初の大会に出るための選考会も外から見てるだけでした。憧れの選手権に出るために選んだ学校でしたが、「出遅れたな。」と感じました。リハビリを続けて選手として復帰するものの、完全に良い状態にはならず痛みも時々現れて、離脱と復帰を繰り返す高校生活でした。コロナ禍で、コンディションは良いのに練習ができない日々もありました。
 そんなこんなで僕は、手術を受けてから一年通してサッカーをプレーできた記憶はありません。「大学こそは、サッカーをちゃんとやりたい。」そう思うようになりました。筑波大学なら、高校で何も残せなかった自分でも入部できるため、やはり筑波大学に行こうと思いました。

ここでもう一つの分岐点。僕は筑波大学に落ちました。浪人を決意し、浪人生活を送ることとなります。僕はこの浪人生活で自分のことをより知りました。そして、自分のことを客観的に見ることができるようになりました。毎日の練習はない、そんなサッカーと少し離れた一年を過ごして感じたことがありました。それは、「自分にとってサッカーはなくても大丈夫なものである」ということでした。もちろん一年間サッカーを全くやらなかったわけではなく、週に1回ぐらいのペースで浪人仲間とボールを蹴ったり、海外サッカーのハイライトを見たりはしていました。ただ、サッカーがしたいという欲求が湧いてくるわけでもなく、自主練をするといったこともありませんでした。

そして、僕は一年遅れて筑波大学に入学しました。目標であった大学に入学し、蹴球部に入ることになります。蹴球部は、入部が認められる前に一年全体で活動するいわば研修期間のようなフレッシュマン期間というものがあります。僕はこの期間中の4月29日、再度膝を負傷しました。即手術するほどの傷ではなかったため、リハビリをしながらの復帰を目指していましたが、復帰と負傷を3回繰り返し現在まで復帰することはできていません。「大学こそはサッカーをちゃんとしたい」と思い入った蹴球部でも、結局サッカーをやることはできていません。
 そんな中、自分の中に「なぜサッカーをやっているのだろう」という疑問が生まれてきました。プロを目指しているわけでもないのに、中高ろくに青春を謳歌していなかった自分が自由な時間がたくさんある大学生活をサッカーに使っていることに対して、違和感を覚えるようになります。毎日グラウンドに行って自分は練習をせずリハビリをする。自分がするはずのサッカーがいつのまにか見るものになっていて、そんなことに慣れていた自分が嫌でした。そしてある日リハビリすらも体が動かなくなり、もう限界だと思いました。同期や先輩、コーチなどと相談し、今は蹴球部での活動を少し離れています。

 このような状況で、蹴球部を続けるかやめるか、手術をするかしないかを考えるようになります。正直これらのことはいまだに決断することができず、どんなに考えてもどんなに色んな人と相談しても決断を下すことは僕にはできていません。
 スポーツトレーナーになりたかった僕ですが、平均年収の低さやJ1のチームトレーナーになっても年収1000万円であるのに、院進やその後キャリアを積むのに時間がかかるといったことを知ったとき、トレーナーになりたいという思いは消えました。
 このように今やりたいことも将来やりたいことも見失ってしまいました。

 そんな中、縁あってArxcsの杉山さんと出会いました。今後の将来に対する不安から話しを聞いてみようと思ったのがきっかけです。自分にとっての豊かさとは、自分の資産は何か、自分の価値は何か、このようなことを考えるきっかけを与えてもらいました。今後の自分に投資するために、Arxcsに所属しようと思いました。正直、色々考えて入るか迷っていましたが、決め手は2つの言葉です。
・「人は必要なときに必要な人と会う」
・「とりあえず飛び込んでみるのも大事」
前者は僕が尊敬する橋本奈々未さんの言葉で、後者は姉に相談したときの言葉です。

 いまだに手術するかどうか、蹴球部を続けるかどうかを決めきれない僕ですが、相談に乗ってくれた友人の言葉が素敵だと感じたので最後に。
「迷ったときは自分がかっこいいと思えるかで決める。」

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