【名前】北條真汰
【経歴】鹿児島城西高等学校→福岡大学
【部内での役割】副キャプテン
高校時代について
-福岡大学を選んだきっかけを教えてください。
高校生の時に、僕たちの試合を福岡大学の監督が見に来ていただいたことがきっかけです。
しかし、個人として大学選びはすごく悩みました。
というのも、高校卒業後大阪に帰って、実家から通える大学か関西の大学にしようと思っていたので。
高校時代の僕は、高卒でプロになれなかったので、自分に足りないものは何なのか、長所は何かをずっと考えていました。
そこで思ったのは、長所を伸ばすことも大事だけど、自分の短所と向き合わないといけないと気づきました。
だからこそ、どこのチームからも欲しがられる選手になるために福岡大学を選びました。
大学サッカーについて
-入部してからのギャップはありましたか?
そうですね。
声をかけていただいたので、一年生からトップチームでやれると思っていましたが、トップチームに行けなかったことです。
できるだけ早く、トップチームに行きたい気持ちはありましたが、コロナの影響もあって、一年生の前期はほとんど練習ができなくなりました。
そんな中でも僕は、毎日、山、階段、坂を走って、筋トレにも取り組みました。
その成果もあり、自粛期間が明けたタイミングで自分のパフォーマンスも上がってきて、トップチームで試合に使ってもらえる機会をいただけるようになりました。
思っていたことと違ったことで、逆に良い方向にいったのではないかと思います。
-生活面でのギャップはありましたか?
高校の時よりも自分に厳しくなったというか、やらないと試合に出れないと感じ始めました。
大学の1.2年生のころは寮に入っていたので、周りに刺激をもらいながら生活していました。
僕は上に行きたいっていう気持ちが強かったので、毎日が自分との闘いです。
先ほども言った個人の走り込みなど、今までは自分から毎日継続して取り組めたことはありませんでした。
それができるようになったことで、さらに結果を出すこともできましたし、その過程が経験値になっていると実感しています。
-入部して成長を感じたことを教えてください。
コロナ期間で毎日走っていたので運動量はすごく増えました。
僕は守備がウィークポイントだったのが、今では武器と言えるくらいに成長できたと一番感じます。
またメンタルの面では、2年生から10番を付けさせてもらったんですけど、去年一年間はあまり良い結果が出なくて苦しみました。
それでも、自分のプレーを分析したり、考えながらサッカーをすることによって、その考え方を言語化する力や、分析する力は身についたと思います。
それができるようになってからは、自分の課題が明確になったり、思考がシンプルになったりして、メンタルも安定するようになりましたね。
-大学サッカーで得られたことはありますか?
そうですね。時間の使い方ですかね。
良いことも悪いことも、自分を管理するという部分は、大学生になって必要だと感じました。
大学生は時間も作ろうと思えば作れるし、授業もありますが、練習は朝と夜練で4時間なので、自分の意識次第でどうにでも変わることができます。
なので、時間があるのでそれを良くするために使うのか、悪いように使うのかも自分次第だと感じます。
あとは、考え方が変わったかなと思います。
3月に膝の靭帯を断裂してしまって、初めて手術をしたんですけど、悔しくて涙が自然とでて、どうしたらいいかわかりませんでした。
しかし、手術が終わって半年間というリハビリの期間を伝えられて、その期間をポジティブに考えることが徐々にできるようになりました。
それができるようになったのは、コロナ期間で頑張れた経験値があったからだと思います。
もちろんすごく苦しかったですし、逃げ出したいときは何度かあったんですけど、同じ怪我人のメンバーや、トレーナーの方が支えてくれました。
なので、復帰した時にケガしてよかったと思えるくらいまで取り組もうと思えるようになりました。
今はもう復帰することができており、怪我人の期間に「もっとやっとけばよかった」という後悔は一切ないです。
半年間自分と向き合えたっていうのは胸張って言えます。
-大学サッカーの良さ、魅力について教えてください。
レベルでいうと一番プロに近いというのがあると思います。
ゲームスピードやフィジカル面も違いますし、現に大卒プロが活躍しているというのも大学のレベルの高さが関係していると思ってます。
プロに近いレベルでサッカーに取り組めることが魅力だと思います。
これからについて
-今後のキャリアについて教えてください。
今は3年生で、一番の目標は3年のうちにJ1のチームの内定をもらうことです。
来年には内定が決まっていて、特別指定枠としてJリーグの試合に絡んでいきたいという思いがあります。
その後、1年目は活躍して、新人賞を取るというイメージが自分の中でできています。
その先でいうと、日本代表になってワールドカップのピッチに立ちたいというのが小さい頃の夢なので、それが長期的な目標ですね。
-どんな選手でいたいと考えていますか?
たくさんの人から応援される選手、愛される選手になりたいです。
そのためにはピッチ外のところも重要になってくると思います。
人間性という部分で、ファンサポーターから愛される選手、さらに、相手チームのファンサポーターからも愛される選手になりたいです。
そういう選手は絶対に努力をしていると思っていて、そういう部分は今でも意識していますね。
怪我明けでスタメンで試合に出て、復帰後初ゴールを決めた時、僕以上に周りのチームメイトが喜んでくれたり、親、友人からメッセージが届いてたり、僕の取り組みが少しは伝わっているのかなと感じていて。
このような応援される選手に今後もなりたいです。
-最後に、体育会学生にメッセージをお願いします。
スポーツをしてたら、調子が良いときよりも、悪いときのほうが多いと思います。
良いときにできるっていうのは誰でもできます。
一方で調子が悪いときに、自分にどれだけ向き合えるかが重要だと考えます。
環境や人のせいにする人だと、上には絶対行けません。
そういったときに向き合って、逃げずにやり続けられる選手が上に行けると思っていて。
実際に僕も高校時代にもうまくいかない時期があって、当時は自分は逃げ出そうとしていました。
しかし、高校の時の恩師は、良いときにできるのは当たり前で、悪いときにどれだけ辛抱して自分と向き合えるかが大切だと教えられました。
この言葉は、今でも大切にしている言葉です。
これはアスリートだけじゃなくて社会に出ても同じだと思いますし、
自分自身にベクトルを向けられるかで、成長の振り幅は変わると思うので、自分から逃げないでほしいです。
ー本日はありがとうございました。