【名前】若林 慧
【経歴】愛知県立刈谷高校 → 一橋大学
大学サッカーについて
――大学サッカーを選んだきっかけを教えてください。
高校サッカーを引退したあと、一度は「楽しむサッカー」も経験しましたが、やはり本気で取り組む環境に戻りたいと思い、大学でも続けることにしました。高校時代は多くの選手が夏で引退する中、私は最後まで続けていたこともあり、自然な流れで大学サッカーを選びました。
――大学に進学した理由を教えてください。
将来やりたいことが明確に決まっていなかったからこそ、見つけたときに選択肢を狭めないようにしたいと思い、大学進学を選びました。学部選びもその考えに基づき、社会に出たときに実践的な力がつくと考え、商学部を選びました。
――大学入学前は、どのような生活を思い描いていましたか?
学ぶこと、何かに真剣に取り組むこと、遊ぶこと、そのすべてを両立できる生活を送りたいと思っていました。「大学生は人生の夏休み」とよく言われますが、自分の性格的に、ただ遊ぶだけの生活ではなく、目標を持って努力する大学生活にしたいと考えていました。
――実際の大学生活はどうですか?
体育会サッカー部という環境に身を置いたことで、勉強とサッカーを両立しながら努力している仲間に囲まれ、理想に近い生活ができていると感じています。一方で、部活動の合間に勉強をするような日々で、まとまった時間を取って勉強に集中できないという悩みもあります。
――これまでの大学生活で熱狂した体験はありますか?
東京都一部リーグに所属していた時、1点リードの状況で退場者が出た中、自分が途中出場して1-0で勝ち切った試合は特に印象に残っています。前期に12連敗していた中での勝利で、チームにとっても、自分にとっても非常に熱くなる試合でした。

一橋大学サッカー部について
――役職について教えてください。
副将を務めています。チームの雰囲気が緩んでいるときに声をかけて引き締めたり、盛り上げたりすることで、チームを支えるよう努めています。ただ、スタメンに定着できていないため、目に見える形で貢献しきれていないというもどかしさも感じています。
――入部してから感じたギャップはありますか?
入部前は体育会サッカー部ということで、上下関係が厳しいのではと思っていましたが、実際には先輩ともため口で話すことがあり、ピッチ上では対等に接していて、温かみのある組織だと感じました。
――成長を感じた点はありますか?
能動的に考えるようになったことです。高校までは顧問がいて、指示に従ってサッカーに打ち込んでいましたが、大学では学生同士で意見を出し合ってクラブを良くしていく必要があります。常に周りを見て、考えながら行動する習慣が身につきました。
――大学サッカーの魅力は何ですか?
自分たちでクラブを成長させていくという点に、大きなやりがいや楽しさがあります。高校までとは違い、自分たちで試合の広報をしたり、スポンサーを獲得したりと、サッカーを通じてさまざまな人と関われる点が非常に魅力的です。
――サッカーでの目標を教えてください。
まだリーグ戦での出場時間が少ないので、スタメンとして試合に出場し、勝利に貢献したいです。自分の強みである激しい守備でボールを奪い、攻撃に繋げてチームに勢いを与えたいと思っています。

これからについて
――今後のキャリアやビジョンを教えてください。
部活動で主将や副将を経験してきたことから、責任ある仕事に就きたいと思っています。また、リーダー経験を通じて「周囲の幸せが自分の幸せになる」と感じるようになり、日本や国民のために働ける仕事に就きたいと考えています。
――不安に思うことはありますか?
自分の強みや能力と、やりたいことが本当に一致しているのかどうかには不安があります。どうせ働くなら、自分が活躍できる場所にいたいですが、「やりたいこと」と「得意なこと」が両立できる仕事があるのかはまだ模索中です。
――その不安を克服するために、どのようなことをしていますか?
能力は伸ばせるものだと考えているので、本を読んだり、部の活動に積極的に取り組んだりしています。大学生の今だからこそ、経験や知識といった「無形資産」を得られる時期だと思い、できるだけ多くのことに触れるように心がけています。
――卒業後のキャリアについて教えてください。
将来的には、日本のためになる責任ある仕事に就きたいと考えています。大学ではファイナンスや会計学を学んでいるので、それを活かせる仕事が理想ですが、自分に本当に合った仕事をこれから逆算して見つけていきたいです。
――最後に、体育会学生へのメッセージをお願いします。
体育会学生にとって「時間がない」というのは共通の悩みだと思います。限られた時間の中で効率よく物事を進めるには、常に考え続けることが大切です。それはサッカーのことだけでなく、将来のビジョンについても同じです。私自身もまだ将来のビジョンが明確にあるわけではありませんが、今しかできない「何かに熱中する経験」を大切にしながら、自分の目指す将来に向かって努力していきましょう。