Arxcs Magazine Vol.175 「高校での悔しさをバネにプロで活躍する存在へ」

【名前】千葉櫻 伸
【経歴】熊本県立大津高校→順天堂大学

大学サッカーについて

ーー大学サッカーを選んだきっかけを教えてください。

第1にサッカーが好きだったからです。第2に、子どもの頃からの夢であるプロサッカー選手を諦めたくなかったからです。第3に、高校時代に悔しい思いをたくさんしたので、大学で花を咲かせたいと思ったからです。
大津高校では期待されて体育コースに入ることができましたが、劣等感を抱いてしまい、大事なときに思うようなプレーができず、選手権のメンバーに入ることができませんでした。それがとても悔しかったため、大学では活躍したいという熱い思いを持って取り組んでいます。

ーー大学に進学した経緯も教えてください。


同じ高校の先輩3人が進学しており、教職にも強いと聞いたからです。教師の道とプロサッカー選手の道の両方を目指せる環境が整っていると感じました。さらに、父と話し合う中でプロになれなかった場合のことも考え、順天堂大学を選びました。

ーー大学入学前に理想の大学生活をどのように描いていましたか?


いろいろな人と関わり、多くの友人をつくり、さまざまな価値観や考え方に触れながら、勉強と部活に励む4年間を想像していました。

ーー実際、今の大学生活はどうですか?


さまざまな人と出会い、話をする中で、自分にはなかった価値観を得ることができ、一人の人間としてもスポーツ選手としても非常に成長していると実感できる生活を送っていると思います。ーーここまでの大学生活で熱狂した体験はありましたか?
関東リーグの入れ替え戦で、国士舘大学を相手に、当時4年生で10番だった岩井琢朗選手がPKを決めたときです。

※写真は本人提供です

順天堂大学サッカー部について

ーー入学してからのギャップはありましたか?


とてもありました。高校時代は、ひたすら声を出し、自分にも他人にも厳しくするという環境で、上下関係も厳しく、非常に制限のある生活をしていました。
一方、大学では、サッカーを楽しんでいる人もいれば、本気で取り組んでいる人もいて、コミュニケーションのあり方も高校時代と異なり、上下関係が少なく、楽しくサッカーや学校生活を送ることができています。最初はこの環境を「甘い」と感じていましたが、最近では「これも良い」と思えるようになってきました(笑)。

ーー入部して成長を感じたことはありますか?


ポジティブ思考ができるようになったことです。
以前は、先輩や指導者から指摘を受けるとネガティブに考え、プレーも安定せず、イライラしながらサッカーをしていました。しかし、大学に入り、いろいろな人と話す中で「捉え方を変えると良い」と言われ、何事も捉え方ひとつで自分の成長につながると気づきました。最近ではストレスなく、すべてのことを自分のためと思って吸収しています。

ーー大学サッカーの良さ、魅力を教えてください。


大学サッカーの魅力は、熱意のある選手しかいないことです。
大学生になってもサッカーを続けている人は、心からサッカーが好きな人ばかりだと思います。
また、高校サッカーよりもフィジカル面が強化されており、その中で高い技術が求められるため、プロに引けを取らないほどの試合になることもあります。パススピードや戦術、攻守の切り替えなど、レベルの高い試合を観られるのが大学サッカーの素晴らしさです。

ーーサッカーでの目標について教えてください。


現在は一番下のカテゴリーに所属しているので、まずはスタメンとしてコンスタントに試合に出続けることが目標です。
3年生になるまでに、現在のカテゴリーから2つ上のカテゴリーへ昇格し、実力をつけて4年生でTOPチームに上がり、主力として活躍したいと考えています。
卒業後はプロの道に進み、地元であるアビスパ福岡に所属し、将来的にはブンデスリーガに挑戦してみたいと考えています。

※写真は本人提供です

これからについて

ーー今後のキャリアやビジョンについて教えてください。


プロサッカー選手を目指すとともに、セカンドキャリアとしてはまだ未定ですが、社会人になって営業などで年収1500万(手取り1000万)ほどを稼ぎ、若いうちに社会に貢献したいと考えています。30代後半で教師への興味が残っていれば、教師の道に進んでみたいと考えています。もし興味がなければ、40代で独立して自営業を始め、家族との時間を大切にしたいと思います。50代後半には、安定した収入が得られるような自営業の仕組みを築きたいと考えています。

ーーキャリアやビジョンを考える上で不安に思ったことや瞬間は?


ビジョンを描く中で、それが現実味を帯びているのか、理想ばかり語っていないかと不安になるときがあります。
また、知識や経験のない自分を社会が必要としてくれるのか、社会で活躍できるのかと考えれば考えるほど、自分のキャパの小ささを痛感し、将来に不安を感じることがあります。
これまで「どうにかなるだろう」という気持ちで生きてきましたが、それが通用しない年齢になっているのに焦っていない自分に危機感があります。内定も「とりあえず受ければ受かるだろう」と安易に考えている自分に対して、怖さを感じています。
周囲には、2年後、3年後のビジョンを持って生活している人もいて、そんな中、何も考えていない自分は出遅れているのではないかと危機感を抱いています。

ーー卒業後のキャリアについても聞かせてください。


前述のとおり、プロサッカー選手を目指すとともに、社会人として若い20代〜30代は営業などで実績を上げ、年収1500万(手取り1000万)を目指して激しい競争の中で自分のキャパや可能性を広げていきたいと考えています。
結婚後は、家族との時間や自分の時間を大切にしながら独立し、ゆとりある生活を送りたいと考えています。

ーー最後に、体育会学生にメッセージをお願いします。


今、自分が力を入れている競技でプロになれる人はほんのわずかです。
その事実に気づいていながら目をそらしているあなた!夢を追うのはとても素晴らしいことです。しかし、追うだけでなく、少し視野を広げる努力を早いうちからしてみましょう。自分の知らない世界が至るところに広がっています。何気ない1日を意味のある1日にしていくことが、将来プロになるためにも、社会人として活躍するためにも必要だと思います。寝たい気持ちも、好きなことだけしていたい気持ちもよく分かります。でも、少しだけ将来のことについて考えてみましょう。分からないことばかりで不安になることもあると思います。そんなときは、先輩や先生、親など、良いお手本が周りにたくさんいます。ぜひ、自分の可能性を自分で狭めないでください!皆さんには無限の可能性が秘められているのですから!!(笑)

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